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利益を生み出すために損益計算書を分析する

税務

2024年5月
利益を生み出すために損益計算書を分析する

損益計算書を分析するにあたって、前期の数字や予算と比較をすることは、多くの会社で実施されているものと思います。それらとは別にCVP分析と呼ばれるものがあります。ある程度会計に精通されている方であれば常識的なことですが、普段直接的に会計にかかわらないマネジメントの方等にとっても有効な見方ですので、ご紹介したいと思います。

CYP分析とは
別名、損益分岐点分析ともいわれますが、売上とコストがちょうど等しくなる売上高のことを「損益分岐点」といい、損益分岐点を「コスト:Cost」「販売量:Volume」「利益:Profit」に基づいて分析するため、CVP分析と呼ばれます。損益分岐点分析は、コストを変動費と固定費に区分して行います。以下の例1を見てみましょう。

 

例1A社B社
売上高25,000100%25,000100%
変動費20,00080%10,000 40%
限界利益5,00020%15,00060%
固定費7,00028%17,00068%
当期純損益(2,000)(8%)(2,000)(8%)

上記のA社、B社ともに、売上高は25,000、当期純損失が2,000となっています。しかし、コストの中身を見てみるとA社は変動費が20,000、固定費が7,000であるのに対して、B社は、変動費が10,000、固定費が17,000と固定費の方が大きくなっています。固定費そのものと、変動費率(A社は80%、B社は40%)は変わらないとして、当期純損益がゼロになるには、売上高がいくら必要かを考えてみましょう(例2)。

例2A社B社
売上高35,000100%28,333100%
変動費28,00080%11,333 40%
限界利益7,00020%17,00060%
固定費7,00020%17,00060%
当期純損益

このように、限界利益率の高いB社は損益分岐点が28,333に対し、限界利益率の低いA社は35,000となりました。さらに、A社、B社ともに売上高が50,000に増加した場合、当期純利益はそれぞれ3,000、13,000となります。限界利益率の高いB社は売上の増加とともに大きく利益が増加することがわかります。次に売上高が10,000まで減少したケースを考えましょう(例3)。

例3

A社

B社

売上高

10,000

100%

10,000

100%

変動費

8,000

80%

4,000

 40%

限界利益

2,000

20%

6,000

60%

固定費

7,000

70%

17,000

170%

当期純損益

(5,000)

(50%)

(11,000)

(110%)

固定費が相対的に大きいB社は損益の落ち込みも激しく、当期純損失はA社が5,000であるのに対し、11,000となりました。

(ここまでのまとめ)

  • 費用を変動費と固定費に分解し、現状の「損益分岐点」を知ることが重要。
  • 売上高が大きく伸びているときは、限界利益率の高い会社が大きく飛躍できる。
  • 一方、固定費の大きな会社は、売上の落ち込みとともに損益の落ち込みも激しくなる。

損益の改善には、売上の増加が必要なことは言うまでもありませんが、限界利益率の増加と固定費の削減も重要です。

(限界利益率の増加のために)

  • 売上単価の上昇。顧客との値上げ交渉(優れた商品、サービスを安く売っていないか)。
  • 変動費率の低下。原材料の仕入価格の交渉(支払期間を短期にする。一括購買等)。製造工程の見直し(製造の効率化、スクラップの削減)

(固定費の削減のために)

  • どのような固定費があるのか、改めて見直しを行う。どんな固定費があるのか即答できるか。
  • 無駄な固定費の支払いが当たり前になっていないか。コスト削減の余地はないか。

 

このレターでは、読者がなるべく理解をしやすいよう、枝葉末節にとらわれず、一般論を記載するよう心がけており、プレミア会計が専門家としていかなるアドバイスを提供するものではありません。個別の内容については、専門家にお問い合わせください。

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